あいちトリエンナーレ2019特別鑑賞ツアーを実施しました!
9月21日、あいちトリエンナーレ2019特別鑑賞ツアーを実施しました!
札幌国際芸術祭2020ディレクターメンバーとご応募いただいた方々の約20名で巡るツアー。
まずは、あいちトリエンナーレ2019のチーフキュレーター飯田志保子さんの解説で、愛知芸術文化センター(以下「芸文センター」)を巡っていきます。
飯田さんは、SIAF2014のアソシエイトキュレーターでもあり、現在もSIAFのコミッティメンバーの一員として関わっていただいています。つまり札幌・愛知の両方の芸術祭にとって欠かせない重要な方なのです。
エキソニモ「The Kiss」
アート・プレイグラウンド [あそぶ PLAY]
今回は、その飯田さんとSIAF2020の天野ディレクター、田村ディレクターと一緒に巡るツアーということもあって、普段の芸術鑑賞では味わえないワクワク感に包まれスタートしました!
芸文センターは、インフォメーションやグッズコーナーも充実しており、まさにあいちトリエンナーレ2019の入口。
会場スタッフやボランティアさんのモチベーションの高さにまずは驚かされます。
飯田さんから解説いただく作品は、あいちトリエンナーレ2019を象徴する最先端の現代アートばかり。とりわけ芸文センターでは、現代社会の人類が抱える普遍的なテーマを扱う作品が多く、飯田さんの丁寧な解説も相まって、一同は作品に引き込まれました。。
当日は展示が中止されていた「表現の不自由展・その後」会場への扉は、参加アーティストの方々による主体的な活動によってさまざまな意見が寄せられる場所となり、報道されているイメージとは異なり。むしろ活気さえ感じられるほどでした。
また、その出来事をうけて出展を中止した作品が多くあることを事前に知らされていましたが、それぞれのアーティストの方々の主張も含めて、大きな問題提起の熱量を感じました。
ワーリド・ベシュティ「FedEx」「トラベル・ピクチャーズ」
そうした経緯も含め、飯田さんからは、現代におけるアートの重要性や芸術祭の果たす役割についてもお伺いすることができ、とても充実度の高い鑑賞ツアーとなりました。
鑑賞ツアーの後半は、四間道・円頓寺エリアへ。
ここからは飯田さんにかわりアシスタント・キュレーターの小林麻衣子さんのガイドで巡っていきます。
四間道・円頓寺エリアは、名古屋駅にほど近い立地にありながら、歴史を感じる趣のある建物や商店が多く、まさに庶民の営みを感じる地域です。
会場:伊藤家住宅にて
会場:なごのステーション
商店街の一角に突如現れる作品や、歴史がある商家での展示、そして案内所でのおもてなし。
普通に歩いているだけでも面白い街並みに、アートが入ることで、そこでの暮らしの特徴や物語が見えてきます。
芸文センターとは違い、愛知、名古屋の歴史そのものを味わうツアーとなりました。
ツアーの最後は、那古野コミュニティセンターに移動し、SIAF2020天野&田村両ディレクターと参加者の皆さんで、鑑賞ツアーの感想や、札幌での芸術祭について意見交換を行いました。
撮影:詫間 のり子
参加者の皆さんからは、
・ツアーで解説があると背景を知ることができて楽しい。
・スタッフやボランティアさんたちのおもてなしが良かった。話しかけると楽しそうに答えてくれたのが印象的だった。
・他の人の考えが自分ということを知るのが面白い。
・「情の時代」というテーマに対して自分だったらどうするかを考えるのが楽しかった。
・アート・プレイグラウンドの仕掛けと場が良かった。アートが身近に感じられた。
などの意見にくわえて、
・ガイドブックを作らなかったのはなぜか?アプリに頼ることで混乱する部分もある。
・運営側からの解説だけではなく、他の鑑賞者の意見を知る仕組みはもっとあってもよい。
・キャプションや解説もアーティストの立場や考え方が違うので統一する必要はないのではないか。
など、SIAF2020をより良い芸術祭にしていくための意見やアイデアについて話し合われました。
こうして鑑賞ツアーは終了。
ご参加者の皆さん、解説・ガイドしていただいた飯田さん、小林さん、ツアーにご協力いただいたあいちトリエンナーレ事務局の皆さん、ありがとうございました!
さまざまな問いを社会に投げかけるあいちトリエンナーレ2019は、自分自身の新たな視点を発見することのできる機会となること間違いなしです!
会期は10月14日まで!
ぜひみなさんお見逃しなく!