地域とどう連携したか

地域のプレイヤーも一緒のチーム

どんな地域でもその地域の芸術文化を支えてきたプレイヤーがいる
場所に根付いた日常的で常設的な営みと げいじゅつさいという非日常的で期間限定の催し物とのコラボレーションには慎重なコミュニケーションが必要だ

実際 過去のサイアフでは 複数の芸術文化の場や団体と連携した際に 事務局が適切なサポートをしきれずにお叱りを受けたこともあった

補完関係をつくる

そこでサイアフ2024では 数を絞り28件の公募連携プロジェクトを選出した

サイアフは美術展を中心とするげいじゅつさいであるが この公募連携プロジェクトでは福祉などをテーマにした演劇や ライブエレクトロニクスなどのコンサート アイヌ文化に根ざした新旧の作品を紹介する展覧会 展覧会資材をリサイクルする取り組み 北国の冬ならではの雪や氷を用いた屋外展示 ミニスキージャンプ大会など 多様なジャンルのプログラムが開催された

本祭ではカバーしきれなかったジャンルが並んだことで さまざまな関心層を取り込めたと考える また げいじゅつさいのチームの一員であることを実感してもらうため 直接会って対話することを大切にした

小川ディレクターは札幌滞在中の期間をフルで使って公募連携先をすべて訪問し 登壇やアワード審査も実施 採択者同士が相互理解するための公開ミーティングも行った
それらをサイアフのSNSで発信し 広報やニュースづくりの面をサポートした

テーマを渡し 新しい創造を引き出す

地域の方とともにサイアフをつくりたいという思いから 公募プロジェクトのタイトルをみんなでウパㇱテとした

ウパㇱテは雪ウパㇱに由来するサイアフ2024のアイヌ語のサブテーマであり未来に向けて走り出してみる 互いに気づきあってみるという意味が込められている
未来をキーワードとする企画公募を行うことで 地域の皆さんがそれぞれに未来を考え 新しいアクションを起こすことをねらった

げいじゅつさいと公募のテーマを重ねたことにより ディレクターやキュレーターだけでなく 地域の方がそれぞれ異なる立場と価値観で 社会が抱える課題や札幌の地域性に向き合ったことにも価値が見出せるように思う