イベント
2019.11.12

11月ですが7月の報告です

あっという間に11月。札幌はどんどん寒くなってきました。長い冬が、もうそこまできています。

ブログの更新が遅くなってしまったのですが、実は暑かった今年の夏、SIAF2020に向けた大事なイベントを行いました。
それは・・・「SIAF2020開催概要 記者発表」、「シェアリング・セッション」そしてキックオフイベントとなった「札幌国際芸術祭2020オープントーク『みんなで考えるSIAF2020のたのしみかた』」です!
オープントークのダイジェストがYouTubeチャンネルで公開となったので、もう3ヶ月以上(!)の時が経ってしまいましたが、Daily SIAFで記者発表・オープントークの様子を報告します。

7月24日(水)、札幌市民交流プラザ クリエイティブスタジオを会場に行った記者発表では、札幌国際芸術祭実行委員会会長である秋元市長、SIAF2020ディレクターチームの3名が登壇し、気になる会期や会場と共に、SIAF2020の方向性を決めるテーマ「Of Roots and Clouds: ここで生きようとする」を発表しました。

天野ディレクター、ジェドシェツカディレクターからは、それぞれが担当する現代アート・メディアアートの展覧会のイメージを紹介。SIAF2020をわかりやすく伝えていく役割を担う田村ディレクターは、今回のテーマについて、設定の背景などを説明しました。SIAF2020最初の記者発表ということで、少し緊張の面持ちのディレクターチームでしたが、最後のフォトセッションは笑顔です。

ここでひとつご紹介したいのが、SIAF2020における通訳者の重要性です!ジェドシェツカディレクターとSIAF事務局との共通言語は英語です。そのため、イベント時はもちろんのこと、芸術祭に関するほとんどのことを翻訳・通訳する必要があるのです。この日も例外なく、朝の事前打ち合わせから3名のパワフルな通訳者が大活躍の1日でした。

 

さて、記者発表終了後からオープントークまでの間に、もうひとつプログラムを実施していました。「シェアリング・セッション」と題したこのプログラムでは、SIAF2020をどうしたらたくさんの人に楽しんでもらえるかを多様な視点から探求すべく、文化、芸術、教育やまちづくりなどの現場で活躍する方々に集まっていただき、ディレクターチームから下記3つの質問を投げかけました。

「どうすれば冬に外出する気になりますか?」
「あなたの周りの人たちが芸術祭に参加するのに必要なものは何ですか?」
「現代アートやメディアアートはなぜ難しそうなのでしょうか?」

参加者のみなさんは、自身の視点、そして普段の活動現場の視点から、それぞれの回答を共有してくださいました。おもしろいアイディアがたくさんあり、密度の濃い時間となりました。参加・協力してくださったみなさん、どうもありがとうございました!

長い1日は続きます。
締めくくりはオープントークです。国内外のアートセンターや美術館などからパネリストを迎え、各施設が実施している、アートに親しむプログラムを紹介しながら、ディレクターチームと共にアートや芸術祭の楽しみ方を考えました。

札幌芸術の森美術館学芸員の井上みどりさんからは、美術館で子どもたちが芸術作品の鑑賞や表現活動に取り組む「ハロー!ミュージアム」についてお話しいただきました。
同じく札幌からのパネリスト、札幌文化芸術交流センターSCARTSキュレーターの樋泉綾子さんは、市民とアートのつなぎ手として誕生した「アートコミュニケーター」の活動内容を紹介。

続いて道外からの事例です。
熊本市現代美術館学芸員の坂本顕子さんは「0歳から100歳まで」(!)を対象に同館が実施する多様なプログラムを紹介。
山口情報芸術センター [YCAM] エデュケーターの山岡大地さんは、テクノロジーを用いた体験を通し、テクノロジーそのものではなく、人間の物の見方や考え方といった普遍的なことを学ぶようなプログラムを実践している、とお話ししてくださいました。

そして海外の事例として、ポーランド、ヴロツワフ市にあるWROアートセンターから、キュレーターであるジェドシェツカ ディレクター、テクニカルスタッフのパヴェル・ヤニツキさん、コーディネーターのマグダレナ・クレイスさんが登場。会場にいる観客の声に反応する作品も交えながら、一見難しそうなテーマを楽しみながら体験する工夫を紹介してくれました。

オープントークの後半は、シェアリング・セッションでディレクターチームが投げかけた3つの質問を再び取り上げ、会場のみなさんからも積極的なご意見や素敵なアイデアを受け取り、オープントークは終了しました。

オープントークのダイジェストは、こちらからご覧いただけます。

もうすぐ12月。ということは、SIAF2020開幕まで、いよいよあと1年なのです!
引き続きSIAFはたくさんの方とつながりながら、そしていろんなかたちのプレイベントなどを実施しながら、みなさんに楽しんでいただける芸術祭を目指して準備を進めていきます。

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