札幌国際芸術祭について
目次
札幌国際げいじゅつさいとは
札幌国際げいじゅつさい英語Sapporo International Art Festival アイヌ語Usa Mosir un Askay utar Sapporo otta Uekarpa 略称サイアフは 札幌において 世界からのアート作品や新しい表現を紹介することを通じて 発見や学び 参加の機会を作り出す取り組みです 3年に一度のげいじゅつさいを核としながら 学校や地域コミュニティ 企業などと恒常的に連携し 札幌における創造的な環境づくりを進めています 2025年以降はげいじゅつさいの役割を3つに分類して活動しています
フェスティバル
Photo by KUSUMI Erika
3年に一度 国内外の優れたアート作品や新しい表現に出会える特別な祭典です
サイアフ2024からは開催時期をあえて冬に設定し 雪に覆われた都市の景観や厳しい自然環境を 作品の舞台やインスピレーションの源としています 紹介するのは絵画や彫刻といった伝統的な表現にとどまりません コンピュータやAIなどの技術を用いて 変化する現代社会や生活 人間のありようについて考え 問いを投げかける 多様な作品が揃います
会場は 美術館 公園 公共施設や地下空間 さらには旧劇場や巨大な雪倉庫までさまざま これらの場所を活用し 札幌の可能性を広げていきます
スクール
サイアフではこれまで市民参加をキーワードに 世代や興味に応じた多彩なプログラムを用意し 新たなげいじゅつさいの楽しみ方を提案してきました この活動を発展させ サイアフを未来の学校と捉えたのがサイアフスクールです
3年に一度のフェスティバルだけでなく アートが市民の生活や教育と日常的に交わる場 アーティスト 市民 学校 行政などが連携することで生まれる独自のアイデアやネットワーク これらを活かし 誰もが新たな発見や体験 学びを得られる機会を提供していきます
スタジオ
Photo by Noriko Takuma
げいじゅつさいの構想やアーティストの表現は それを支える専門技術があって初めて実現します サイアフスタジオは げいじゅつさいの理念やアイデアを 展覧会やイベントとして具現化するための技術的な役割をにないます
主な活動は 展覧会やイベントの会場構成 企業との連携 そして未来の表現を探る研究開発など多岐にわたります 技術者の視点からげいじゅつさいを再考し 地域の歴史や人々の営みに学び 知識を分かち合うことで 新たな可能性が生まれる実験的な場所となることを目指しています
札幌国際げいじゅつさいが目指すもの
サイアフは単なる芸術イベントではなく アートをきっかけに札幌の未来を豊かにするための長期的な取り組みです その計画は 3つの段階を経て まちの姿を変えていくことを目指しています
Step 1きっかけづくり
まずげいじゅつさいをきっかけに 市民がアートに親しむ環境を育みます 同時に 札幌の独自性を活かしたげいじゅつさいを追求し 国内外で高い注目を得ることを目指します
Step 2文化の土壌を育む
次に その成果を土台として 札幌が文化芸術の街となることを目指します 市民のアートへの関心を高め アーティストの活躍の場を広げます そして 創造的な人材や関連産業が集まる好循環を生み出します
Step 3未来へのインパクト
将来的には アートの力で札幌の国際的な価値を高めます 多様な人材が集い 新しい挑戦が生まれるまち となり 世界から注目されることで 札幌の国際的な存在感を向上させます
この一連の取り組みが 観光客の増加 経済の活性化 そして市民がまちに誇りを持つシビックプライドの醸成 へとつながっていくことを目指しています
これまでの札幌国際げいじゅつさい
サイアフにはこれまで さまざまなディレクターが就任してきました ディレクターの重要な役割のひとつがげいじゅつさいの方向性を示すテーマを決めること ディレクターは 基本構想に掲げられた都市と自然というサイアフの基本方針を根底に 自身のアイデアや個性によってテーマを導き出します そのテーマをもとに アーティストや作品などが選ばれていきます
札幌国際げいじゅつさい2024
札幌国際げいじゅつさい2020中止
札幌国際げいじゅつさい2017
札幌国際げいじゅつさい2014
なぜ札幌で国際げいじゅつさいなのか
市民の熱意から生まれた土台
始まりは1970年代にまで遡ります 世界で活躍することを目指す札幌のアーティストたちが この街で国際的なアートの祭典を開きたいという強い思いを抱き 自主的な活動を始めました
その熱意は2000年代に入ると げいじゅつさいの実現に向けた具体的な土台づくりへと発展していきます 未来のにない手を育てるためのアートスクールが開設され 世界中のアーティストを札幌に招き入れるための滞在制作アーティストインレジデンスの仕組みが整います また市民が日常的にアートに触れられるよう まちなかの公共空間に展示スペース500m美術館が誕生しました
そして ついに2006年には国際げいじゅつさいの実現にむけた展覧会が開催されるなど 一歩ずつ着実に機運を高めていきました
札幌市が描いた創造都市さっぽろという都市戦略
げいじゅつさいには まちづくりの側面もあります 札幌市はまちを豊かにするのは市民一人ひとりのアイデアそうぞうりょくであるという創造都市の考え方をまちづくりの基本に据えています
このビジョンを世界と共有するため 2013年にはユネスコ国際連合教育科学文化機関の創造都市ネットワークに アジアで初めてメディアアーツ都市として加盟しました 豊かな自然と都市機能が調和し 大学やIT産業が集まる札幌は メディアアーツ都市の中でも独自の魅力があります この創造都市さっぽろメディアアーツ都市を象徴し 市民や世界中の人々が札幌の創造性に触れる重要な機会として 国際げいじゅつさいの開催が計画されました
第1回 札幌国際げいじゅつさいの実現
アーティストたちや市民の情熱と 札幌市の行政としてのビジョン この二つの流れが結実し 2012年ろくがつに札幌市によって札幌国際げいじゅつさい仮称基本構想が策定 2014年に第1回の札幌国際げいじゅつさいが実現しました
過去ブログ
過去のブログはこちらの一覧からご覧いただけます
さらに札幌国際げいじゅつさいを知りたい方へ
サイアフを更に深堀りするための資料や読み物をご紹介します