SIAFよもやま話
2024年2月に終了した札幌国際芸術祭(SIAF)2024。その内容をただアーカイブとして残すだけではなく、次の芸術祭に活かすことを目的に、記録集『新しい芸術祭のつくり方 札幌国際芸術祭篇』を事務局で制作しました。記録集は、写真中心のアーカイブ的な前半と、事務局の視点から運営や制作過程を詳しく紹介した後半の二部構成になっています。
しかし、限られたページ数と制作期間の中ではすべてを網羅することは難しく、記録集に収まりきらなかった内容を補う目的で企画されたのが、トークシリーズ『SIAFよもやま話』です。このシリーズでは、記録集をテキストとして参照しながら、実際に関わった人の声を通じて制作現場のリアルな様子や舞台裏、さらに次回のSIAF2027へ向けた展望などを掘り下げました。その内容は動画とハイライトをまとめたPDFを使い、計15回にわたり公開しました。このページの下部よりご覧いただけます。
新たなに今回公開する『SIAFよもやま本』は、その15回分のトークの内容をPDF形式でまとめたものです。副読本として楽しみながら、SIAFのリアルな制作現場をより深く知っていただければ幸いです。本書が今後のSIAFや文化事業に関わる多くの方々にとって、参考となることを願っております。

『新しい芸術祭のつくり方』
札幌国際芸術祭2024(SIAF2024)の記録集であり、6年半ぶり、初の冬開催となった芸術祭の全体像を「事務局視点」で振り返ります。企画立案から運営、地域連携まで、芸術祭の舞台裏を詳細に記録。写真やテキストを通じて、芸術祭の構築過程やその思想を深く掘り下げています。SIAFの10年の歩みを紐解く一冊として、芸術祭の運営や地域文化に関心のある方にぜひお読みいただきたいです。
SIAFよもやま話 各回一覧(クリックして開く)
- vol.1|葛原信太郎、細川麻沙美、松本知佳(「新しい芸術祭のつくり方」編集チーム)
- vol.2|宮井和美(モエレ沼公園 学芸員)
- vol.3|木ノ下智恵子(札幌文化芸術交流センターSCARTS 事業統括ディレクター/SIAFコミッティー)
- vol.4|中村聖司(北海道立近代美術館 学芸副館長)
- vol.5|佐藤康平(札幌文化芸術交流センターSCARTS)/坂本真惟(札幌芸術の森美術館 学芸員)
- vol.6|草野竹史/東 輝(NPO法人 ezorock)
- vol.7|端 聡(アーティスト)/吉崎元章(本郷新記念札幌彫刻美術館 館長/SIAFコミッティー)
- vol.8|マユンキキ(アーティスト/SIAFアイヌ文化コーディネーター)
- vol.9|丸田知明(アーキテクト)
- vol.10|片岡 泰(札幌国際芸術祭実行委員会 事務局長)
- vol.11|工藤“ワビ”良平(デザイナー)/白井宏昭(デザイナー)
- vol.12|小川秀明(SIAF2024ディレクター)/細川麻沙美(SIAF事務局マネージャー)
- vol.13|漆 崇博(SIAF事務局マネージャー/一般社団法人AISプランニング代表理事)
- vol.14|宿院卓馬(パノラマティクスプロデューサー)河村佳祐(パノラマティクスリサーチャー)
- vol.15|連携プロジェクト「みんなでウパㇱテ!!」
vol.1 「新しい芸術祭のつくり方」編集チーム
▶︎ 初回は「新しい芸術祭のつくり方(略称:あげつく)」編集メンバーから。新しい芸術祭を、新しい人たちとつくるには?
vol.2 宮井和美(モエレ沼公園 学芸員)
▶︎ SIAF2024の大詰め、大雪が降ったイベント前夜に、モエレ沼公園の宮井さんが取ったアクションは……?
vol.3 木ノ下智恵子(札幌文化芸術交流センターSCARTS 事業統括ディレクター)
▶︎ 多くのコラボレーターと連携したSIAF2024のSCARTS。一緒につくっていくために大事なこととは?
vol.4 中村聖司(北海道立近代美術館 学芸副館長)
札幌国際芸術祭と近代美術館。毎回変化してきたスタンスと、両者の間にある共通点、その先にある可能性は?
vol.5 佐藤康平(札幌文化芸術交流センターSCARTS)/坂本真惟(札幌芸術の森美術館 学芸員)
過去の作品をなるべく当時の状況で展示するために、必要な配慮と話し合いとは?
vol.6 草野竹史/東 輝(NPO法人 ezorock)
話を聞くと、意外と遠くなかった現代アート。SIAFのボランティアに集ったのも意外と◯◯な方々!
vol.7 端 聡(美術家)/吉崎元章(本郷新記念札幌彫刻美術館 館長/SIAFコミッティー)
芸術祭開催までの長い道のり。札幌の美術の歴史を見てきた2人が考える、札幌で開催する芸術祭の意味とは?
vol.8 マユンキキ(アーティスト/SIAFアイヌ文化コーディネーター)
初回からあったアイヌに関するプログラム。先住民やその文化に触れるとき、必要になる意識と認識とは?
vol.9 丸田知明(アーキテクト)
芸術祭の施工面を取りまとめる「アーキテクト」。その新しい役割と多様な仕事、今後必要な観点とは?
vol.10 片岡 泰(札幌国際芸術祭実行委員会 事務局長)
SIAFの中でもスポットが当たりにくい、札幌市役所職員の仕事。行政の中に「芸術祭」がある意味とは?
vol.11 工藤“ワビ”良平(デザイナー)、白井宏昭(デザイナー)
芸術祭のアートディレクター/デザイナーの仕事とは? SIAF2024の「雪と○さん」の裏話を公開!
vol.12 小川秀明(SIAF2024ディレクター)、細川麻沙美(SIAF事務局マネージャー)
ヨーロッパ拠点の小川さんと、SIAFに長く携わってきた細川さんが考える、国際芸術祭の「国際性」とは?
vol.13 漆 崇博(SIAF事務局マネージャー/一般社団法人AISプランニング代表理事)
スクールディレクターに就任した漆さんの考える、「教育・学びの場」としての芸術祭とは?
vol.14 宿院卓馬(パノラマティクスプロデューサー)河村佳祐(パノラマティクスリサーチャー)
高い専門性を持ちながら、地域に愛着を持って連携ができる「期間限定Uターン人材」の果たせる役割とは?
vol.15 連携プロジェクト「みんなでウパㇱテ!!」
2025年の「みんなでウパㇱテ!!」は18団体と連携!試行錯誤しながら見えてきた今後の課題とは?