札幌国際芸術祭2023-24
ディレクター発表

札幌国際芸術祭実行委員会(会長:秋元 克広 札幌市長)は、次回2023年度冬季に開催する札幌国際芸術祭(Sapporo International Art Festival 略称:SIAF【サイアフ】)のディレクターに小川秀明(おがわ・ひであき)氏を選定しました。

小川氏は、札幌市と同じユネスコ創造都市ネットワークのメディアアーツ都市*1であるリンツ市(オーストリア)において、アルスエレクトロニカ*2・フューチャーラボの共同代表を務め、メディアアートの先進的な取り組みに長年携わっています。

次回開催のSIAFは、メディアアーツ都市・札幌の強みや、まちの魅力を存分に生かし、さっぽろ雪まつりなどの既存事業とも連携しながら、札幌の冬を変える驚きと発見に満ちた芸術祭の実現を目指します。

なお、札幌国際芸術祭2020で設置したコミュニケーションデザインディレクター(芸術祭と鑑賞者を繋ぐ役割)は、地元人材を中心にしたチーム制(コミュニケーションデザインチーム)として組織することを検討しており、体制及びメンバーについては別途発表する予定です。

プレスリリース

【ディレクターメッセージ】 

次回の札幌国際芸術祭は、未来に着目します。それは誰かが創る未来ではなく、自ら創る未来です。アートは、まだ見たこともない未来に向かうためのコンパスを私たちに与えてくれるものだと思います。

私のミッションは、市民に開かれた”創造エンジン”としての芸術祭を実現することです。コロナ禍や気候変動など、予想し得ない地球規模の緊急課題に生きる21世紀において、未来志向の教育やイノベーション、そして地球や自然、テクノロジーとの共生は不可欠です。小さな子どもから大人まで、さまざまな人たちがアートを通して試行錯誤を行い、未来について議論する場を札幌で作っていければと考えています。

みなさんとコラボレーションすることを楽しみにしています。

<小川 秀明(おがわ・ひであき) プロフィール>
2007年からオーストリア・リンツ市を拠点に活動。アートとテクノロジーの世界的文化機関として知られるアルスエレクトロニカにて、アーティスト、キュレーター、リサーチャーとして活躍。現在は、同機関の研究開発部門であるアルスエレクトロニカ・フューチャーラボの共同代表を務める。アートを触媒に、未来をプロトタイプするイノベーションプロジェクトや、市民参加型コミュニティーの創造、次世代の文化・教育プログラムの実践など、領域横断型の国際プロジェクトを数多く手掛けている。


ディレクター就任メッセージ動画


*1 メディアアーツ都市・・・・・・ユネスコ(国際連合教育機関)創造都市ネットワーク(UNESCO Creative Cities Network)における登録7分野のうちの一つ。デジタル技術などを用いた新しい文化や、クリエイティブ産業の発展を目指すと共に、都市生活の改善に結びつくメディアアーツの振興や、文化多様性の理解等を促す電子芸術の成長をけん引する都市。現在21カ国22都市が加盟しており、札幌市は2013年、リンツ市は2014年に加盟。参考:札幌市公式ホームページ(メディアアーツ都市について)
*2 アルスエレクトロニカ・・・・オーストリア・リンツ市を拠点とする文化機関。以下の4部門を軸に、革新的なアイデアや未来像を提案し続けている。 
・アルスエレクトロニカ・フェスティバル:「アート、テクノロジー、社会」をテーマに毎年開催されるフェスティバル。メディアアートを扱うフェスティバルとしては世界最大級の規模を誇る。
・アルスエレクトロニカ・センター:未来の美術館・未来の学校として知られる体験型アートセンター。
・プリ・アルスエレクトロニカ:メディアアートの国際コンペティション。
・アルスエレクトロニカ・フューチャーラボ:多様なアート作品の制作やリサーチを行うR&D(研究開発)部門。
 アルスエレクトロニカ公式ウェブサイト(英語・ドイツ語)