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2025.09.16

令和7年度SIAFスクール出前授業がスタートしました! ~「プログラミングでアートにチャレンジ!」編~

芸術祭を「未来の学校」と捉え、発見や体験、学びを提供する場として札幌市内の小中学校にて令和5年度より展開している「SIAFスクール」の出前授業が、今年度も始まりました!

今回の出前授業では、昨年に引き続き、アートユニットのフジ森が開発したウェブアプリケーションを活用した「プログラミングでアートにチャレンジ!」を実施します。さらに、今年度は株式会社ワコムと連携し、プロの現場でも使われるペンタブレットを使った新しいプログラムも実施します。

この記事では、今年度の初回となった前田小学校での出前授業「プログラミングでアートにチャレンジ!」の様子をお届けします。

このプログラムでは、小中学生でも簡単に扱えるテキストプログラミングのアプリケーションを使い、「雪の結晶」「星の瞬き」「木」のうち一つを題材にしたオリジナルの作品を制作します。直感的な操作で論理的思考と創造性の両方を育み、デジタル表現の魅力に触れることができる内容です。

本プログラムは、子どもや子育てに配慮した創造的な取り組みとして、「フジ森/札幌国際芸術祭実行委員会事務局」の連名で、第18回と第19回のキッズデザイン賞を2年連続で受賞するなど、これまで高い評価をうけています。

 

初回となったのは8月29日(金)。

前田小学校4年生の総合学習の授業に、フジ森さんと学生ボランティアさん、SIAFスタッフがお邪魔しました。この日のテーマは「自分だけの煌めきを作ろう みんなの夜空を作ろう」。星の図形を制作するプログラムです。

まずは札幌国際芸術祭の紹介からスタート。

今回はSIAF2027のスクールディレクターである漆 崇博が進行を務めます。

プログラミングの説明に入る前に、「そもそも星って何だろう?」というミニレクチャーを行いました。色の違いや瞬きの秘密など、身近だけど意外と知らない「星」の性質に、児童のみなさんも興味津々。

「同じ星は一つもない、自分だけのオリジナルの星を作ってほしい」という言葉でレクチャーは締めくくられ、いよいよプログラミングの実践です!

ここからはフジ森さんにバトンタッチ!児童のみなさんもPCを開き、用意されたアプリケーションを立ち上げます。

アプリケーションは画面の左側に命令文を打ち込み、右側に結果が反映される仕組みです。

テキストコードを使ったプログラミングは初めてという児童がほとんど。フジ森さんのレクチャーに、みなさん真剣に聞き入っていました。

自分の思い通りの場所に点を表示させるには、中学校で習う「座標」や「マイナス」の理解が必要になりますが、「Minecraft」などのゲームに触れている現代の子どもたちはとにかく飲み込みが早く、あっという間に思い思いの場所に点を打ち込んでいきます。

そして、プログラミングの機能で打ち込んだ点が点対称の形になると、「星っぽくなった!」と大きな歓声が上がりました。

さらに、新しい命令文を使って点に色をつけたり、ちかちかと点滅させたりしながら、自分だけの星を作っていきます。

半角英数字と記号の入力だけで図形を作るという慣れない作業に、初めは児童のみなさん苦戦している様子でしたが、周りのお友達と教え合ったり、スタッフや学生ボランティアさんのサポートを受けたりしながら、夢中になって制作に取り組んでいました。

クラス担任の先生も真剣です!

そしてオリジナル作品が完成し、アプリケーション内の投稿フォームから提出してもらうと、何やら隣の視聴覚室に移動するように案内されます。暗い部屋に集まった児童のみなさん。すると……?

なんと、みなさんが作った星がプロジェクターに現れ、夜空のような光景に!

色も形も点滅の仕方も違う数々の星が広がり、クラス中が大盛り上がり。

自分の作品を指差したり、流れ星や面白い名前の星を見つけて談笑したりしながら、世界に一つの星空を楽しんでいました。

 

授業の最後に感想を発表してもらったところ、「プログラミングは初めてで難しかったけど、面白かった」「楽しかった」といった声がたくさん上がりました。

2時間にわたる授業でしたが、みなさんとっても楽しんでくれたようです。

 

授業後に実施したアンケートでも、答えてくれた全員がプログラミングの楽しさを実感し、興味を持ってくれていたようで、SIAFスタッフ一同にとっても嬉しいスタートとなりました。

 

今後も各学校での出前授業を実施していきます。次回は別のプログラムの様子もお伝えしたいと思いますので、どうぞお楽しみに!

ちなみに、今回使用したアプリケーションは授業後も使うことができ(11月末までを予定)、一人何個でも投稿することができます。

授業が終わって数日経ちましたが、星の数が増えているような……?

 

本プログラムで制作されたみなさんの作品は、今後お披露目する機会を設ける予定です。詳細は決まり次第ウェブサイト等でお知らせしますので、こちらもぜひご期待ください!

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