
札幌国際芸術祭2027 キックオフ カンファレンス 第1部
第1部:企業×芸術祭の新たな実験
2014年にスタートした札幌国際芸術祭(SIAF)は、「誰のための芸術祭なのか」を自問自答し続けてきました。10年以上にわたる試行錯誤を通じて見えてきたのは、芸術祭で生まれる価値を市民に還元することの大切さです。その価値とは、経済的な利益だけでなく、“札幌らしさ”の再発見や、鑑賞から行動へと市民の参加意欲を引き出す仕組み、知的好奇心や探究心の醸成など多岐に渡ります。こうした市民への価値還元は、私たちのアイデンティティであり、SIAFの独自性だと考えています。
2027年1月から2月に開催予定のSIAF2027では、この方向性をさらに深め、SIAF2024よりもさらに新しい次世代の芸術祭へと進歩させようとしています。今回のキックオフイベントの第1部では、企業とともに芸術祭を「実験の場」として活用する可能性を探ります。第2部では「学び」をベースにした市民参加のあり方を考えます。また1部・2部どちらも、2025年6月に発表予定のSIAF2027のテーマについて詳しくご紹介します。
札幌国際芸術祭2024ダイジェスト
SIAFは2024年の開催から芸術祭を市民が参加できる未来の「実験の場」と位置付け、企業とともに社会課題や新たなビジョンの探求に取り組んできました。そして、SIAF2027に向けても企業が主体的に参加できる場を提供しようとしています。
このセッションでは、SIAF2024における芸術祭と企業のイニシアティブ・プロジェクトを振り返るとともに、オーストリアの文化機関であるアルスエレクトロニカが実践する多彩なイノベーション事例を紹介します。さらに、既存の枠組みを超えた未来志向のプロトタイピングや、社会との新たな接点創出について、より深い議論を交わします。
ビジネスパーソンの皆さん、芸術祭という実験場で新たな価値創造に一緒に挑戦してみませんか?
※イベントへのご参加が難しい場合でも、ご興味をお持ちの方には資料をお送りいたします。ご希望の方はお気軽にお問い合わせください。
SIAF2024での企業連携
SIAF2024では、“イニシアティブ・パートナー”制度により、企業とアーティストが共創するプラットフォームを構築しました。さらに、複数の協賛企業を募り、展覧会協賛や広告出稿を通じて、企業のブランド価値向上と社会課題の解決を同時に実現しました。

INTO SIGHT at SIAF2024(ソニー)
ソニーグループ クリエイティブセンターによるインタラクティブインスタレーション。来場者の動きに応じて光と音が変化し、平川紀道氏とのコラボで国内初展示を実現しました。
Sony Design in collaboration with HIRAKAWA Norimichi《INTO SIGHT at SIAF2024》
平川紀道《雪花譜 / six-petal automata》
Photo by MOMMA Yusuke

Last Inkー連想ドローイング(ワコム)
株式会社ワコムのペンタブレット作品。参加者がカードイラストをもとに即興ドローイングを行い、創造性とコミュニケーションを促進。教育現場での活用も視野に入れた体験型プログラムです。
株式会社ワコム《Last Inkー連想ドローイング》
Photo by FUJIKURA Tsubasa
イベント概要
日時 | 2025年6月20日(金) 16:00〜17:00(17:30まで交流会あり) |
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会場 | 札幌市 図書・情報館1Fサロン (札幌市中央区北1条西1丁目 札幌市民交流プラザ) |
プログラム内容 | ・SIAF2027テーマと芸術祭の歩み ・SIAF2027が目指すもの―創造エンジンとしての芸術祭 ・企業協賛のご案内 ・交流会・名刺交換(自由交流) |
定員 | 50人(先着) |
申込締切 | 6月18日(水)15:00 |
登壇者紹介
- 小川秀明(クリエイティブディレクター)
- 細川麻沙美(フェスティバルディレクター)
- 漆 崇博(スクールディレクター)
- 丸田知明(スタジオディレクター)

左から 漆、細川、小川、丸田