令和6年度SIAFスクール出前授業がスタートしました!
イベント
2024.10.07

令和6年度SIAFスクール出前授業がスタートしました!

SIAFスクール※の一環として昨年から始まった札幌市内の小学校を訪問する出前授業が、今年度もスタートしました。今回の出前授業では昨年から引き続き、アートユニットのフジ森が開発したウェブアプリケーションを通じて、プログラミングを活用した新しい創作体験や、デジタルによる芸術表現に触れる機会を作ります。昨年実施した「自分だけの雪の結晶をつくろう」に加えて今年度は新たに「自分だけの木をつくろう」、「みんなの夜空をつくろう」の3つのプログラムを9月〜11月にかけて実施します。

9月6日(金)、八軒北小学校6年生の図工の授業に、フジ森さんとSIAFスタッフがお邪魔しました。この日のプログラムは「みんなの夜空をつくろう」。
始めにSIAFスタッフから札幌国際芸術祭の紹介をしたあと、クイズ形式で「星」について学びます。「月は星?」「星はなぜ光っているの?」「星の色の違いの理由は?」「星はなぜ瞬くの?」など、身近にあるけれど意外と知らない「星」の性質に児童のみなさんは驚きながらも、積極的に発言してくれました。

光り方、色、瞬き方など、同じ星は一つもないということを学び、フジ森さんにバトンタッチ。いよいよプログラミングの実践に入ります。

児童のみなさんに、普段どのくらいプログラミングに触れる機会があるか尋ねたところ、Scratchという、ブロックをつなげてプログラミングすることができるツールを触ったことがあるという方がちらほら。今回使用するアプリケーションはScratchとは大きく異なります。テキストプログラミング(JavaScript)を簡単に扱えるようにカスタマイズしたもので、より実践に近いプログラミングを体験することができます。

画面の左側に文字を打ち込み、上部ボタンをクリックすると右側の黒い画面に反映される仕組みとなっています。今回は点や線、色、そして瞬き方のコードを駆使し、思い思いの星をつくっていきます。
自分で文字を打ち込むプログラミングという初めての体験に、始めは難しく感じていた様子の児童のみなさんですが、フジ森さんの丁寧なレクチャーのもと、悩みながらも凄まじい集中力であっという間に創作を進めていきます。

初めは感覚的に数字の入れ替えをしていた児童も、「ここに線を引きたいからこの数値を入力しよう」と論理的につくれるように。2時間にわたる授業となりましたが、休み時間も自主的に取り組み続けるほど夢中になって創作してくれました。

そしてオリジナルの星が完成し投稿すると、なんとクラスみんなの星が一つの画面に。

画面上ではゆっくりと点滅したり、チカチカと素早く点滅したり、右から左に流れていく星があるなど、世界で一つの夜空が現れました。
自分の星を見つけたり、他の人がつくった独創的な作品を見つけて報告しあったり、教室は大盛り上がり。

児童のみなさんからは
「自分の思った場所に点をおいたり線を引くのがすごく難しかった」
「文字や数字を使い頭も使いながら式を作り、自分の思っていた作品ができて達成感があった」
「自分でなにかをプログラミングする機会がないのでプログラミング自体が楽しかった」
など、たくさんの感想をいただきました。

授業の最後はフジ森さんからの「ゲームやWEBサイトなど、プログラミングでつくられているものは実はたくさんあります。今回の体験を通してプログラミングを身近に感じてもらえたら」というメッセージで出前授業を締めくくりました。

難しいと感じながらも達成感や楽しさを感じてくれたようで、スタッフ一同嬉しく感じました。引き続き他の学校での出前授業も実施して参ります!
またSIAFでは、本ワークショップで制作された児童のみなさんの作品の数々をお披露目する準備も進めています。詳細は決まり次第ウェブサイト 等でお知らせしますので、こちらもぜひ楽しみにお待ちいただければ幸いです!

※SIAFスクールとは、芸術祭を「未来の学校」となり得るくらい、大きな可能性を秘めたプラットフォームと 捉え、2023年より「SIAFスクール」と題してアーティストや研究者、教育関係者など幅広い専門家 を交えて様々なプログラムを実践しています。

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