「教育喫茶はじめます 〜 アート・サイエンス・テクノロジー × 教育のいま 〜」を開催しました!(第1部)
札幌国際芸術祭2024(略称:SIAF2024)の開幕まで残り1年を切りました。SIAFといえば、「札幌市内各所でアート作品を鑑賞できるイベント」というイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか。実はSIAF2024では、開幕前からSIAFを楽しむ「SIAFスクール」という体験型プログラムを用意し、4月以降順次実施していくことになりました。「SIAFスクール」には、特に多くの学校の先生や学生のみなさんにも参加いただきたいと考えており、「SIAFスクール」が新たな創造や学び、発見を得られる場となれるよう、現在準備を進めているところです。
そのSIAFスクールの実施に先駆けて、「教育喫茶」をはじめます。
「教育喫茶」は、学校の先生や学生、アーティストなどが一緒に、教育とアートに関する課題や可能性を話し合ったり、実験的なプログラムをつくり体験してみることで、「これからの教育」を考え創造するような集まりの場にすることを目指して実施するものです。
今回「教育喫茶」をはじめるにあたり、地域でアートやサイエンス、テクノロジーを実践する方々と、地域と教育に携わる特別なゲストをお招きして、2月18日(土)にさっぽろテレビ塔2階ホールでトークイベントを行いました(イベント概要はこちら)。
撮影:詫間のり子
第1部 実践紹介(ライトニングトーク)
6組の方々をお招きし、順番に実践紹介していただきました。
◯ユキナマラプロジェクト岡村 秋吾さん・水戸 咲良さん(北海道教育大学岩見沢校メディアコンテンツ研究室)
岩見沢の雪をテーマにして制作したボードゲーム「ユキナマラ」について発表していただきました。雪が降ると、「除雪が必要」、「交通機関が麻痺する」、「犬の散歩が大変」など雪に対してネガティブな感情を抱いてしまいがちですが、それを逆手にとりゲームを通して面白おかしく雪と触れ合うことができたらという視点から、ゲーム制作に取り掛かったそうです。
◯札幌市青少年科学館 氣田 幸和さん
SIAFふむふむシリーズの動画にご出演いただいた縁もあり、今回氣田さんに発表いただくことになりました。動画をご覧になりたい方はこちらからどうぞ。
氣田さんからは、サイエンスショーに込めた思いとして、「科学の世界に興味関心を持ってもらえるように」「知的好奇心を呼び起こせるように」という点を大事にしながら演目を作っていて、アートやテクノロジーにも通じる部分があると仰っていました。イベント終了後には、会場の一角で氣田さんによる実演ショーが開催されました。
◯フジ森(アートユニット) 藤木寛子さん
夫の淳さんと札幌を拠点にアートユニットとして活動されている藤木寛子さん。札幌芸術の森美術館で展示された《オンとオフ》など、これまで手掛けてきた作品について紹介いただきました。SIAFスクールでは、小中学生を対象に、プログラミングを活用して自分だけの雪の結晶を制作できるワークショップにも携わっていただく予定になっています。
◯札幌市立中央小学校 中里彰吾さん
教育現場においてテクノロジーを用いることで、どのような変化が起きるのかという視点から、これまでの多くの実践をご紹介いただきました。その中の1つ、Micro:bitというポケットサイズのコンピュータを使った授業の事例では、コンピュータは便利だけれど、人間には何ができるのか、授業を通して子どもたち自身が考えるきっかけになったそうです。
◯YukikazeTechnology 太田蔵之介さん
札幌市を拠点とする中高生ロボコンチームに所属する、高校2年生の太田さん。チームでの活動では、ロボット制作だけではなく、中高生自ら資金調達などのチーム運営を行い、スポンサー獲得やクラウドファンディングも実施したそうです。太田さんの「学生は確かな熱意があれば驚くべき功績を成し遂げることができる」という言葉がとても印象的でした。
◯NPO法人ezorock 水谷あゆみさん
ezorockで行っていることとして「①社会の課題等の様々な現場に足を運ぶ機会をつくること」、「②その課題に対して、チームで取り組む機会をつくること」、「③そうした取り組みを、社会に伝えていく機会をつくること」を挙げ、それぞれの実践内容を紹介していただきました。
~第2部についてはこちらで掲載しています~