SIAF2020が開催されていたらどんなルートで作品を見にいく計画を立てたでしょうか。SIAF2020マトリクスにアクセスすると、札幌の地図にマッピングされた作品に出会います。この展覧会では、ルートを考える必要はありません。
展示として実現されることのなかったSIAF2020の魅力的な企画を、ウェブサイト「SIAF2020マトリクス」でお楽しみください。
https://siaf2020matrix.jp/
※パソコンのブラウザからご覧ください。なお、一部のブラウザでは正しく表示されない場合があります。
「”目”のマーク=User」は、あなたと同じく、今まさにSIAF2020マトリクスを楽しんでいる人々です。
「Start」をクリックしてみてください。
そこには「キーワード」が広がります、そしてキーワードを選ぶと、あなただけの特別な鑑賞ルートを提案します。
「Enter」をクリックし、SIAF2020のスペキュラティブな展覧会をお楽しみください。
SIAF2020 Matrix コンセプト
アグニエシュカ・クビツカ=ジェドシェツカ
(札幌国際芸術祭2020企画ディレクター(メディアアート担当))
SIAF2020の中止が決まったとき、札幌市内の素晴らしい会場での展示が実現できなくても、これまでの2年間、アーティストやキュレーター、そしてSIAFチーム全体で準備し、成し遂げてきた事柄を、きちんと説明して観客と共有し、コンセプトが作り出される熱量を可視化したいと私たちは考えました。ここから思弁的展覧会(スペキュラティブ・エキシビション)をつくるアイデアが生まれたのです。
作品を直接体験することのないSIAF2020を、観客のみなさんと共に想像してみるのです。作品の不在と、作品に込められた複雑な思考を伝えるために、他の手段を使う必要に迫られることは、逆説的にアートの力を示しています。人々の心に届き、世界の見方や理解の仕方に影響を与える、それがアートの持つ不思議な力です。
集められた作品のドラフト、テキスト、画像、音声、映像、またはソフトウェアなどの未完のアイデアたちは、「Of Roots and Clouds:ここで生きようとする」というテーマに込められたコンセプトを翻案する役目を担います。
このウェブサイトは、札幌の会場に展示予定だった作品とそのアイデアを見せるためのものですが、何よりも観客が思索し、想像するための余白をつくりたいと考えています。
企画のコンセプトや作品のアイデアを反映したアルゴリズム的な環境の中で、考えるヒントや軌跡を提供します。
ウェブサイトを訪れる人は、SIAF2020を自分の視点で巡ることができます。
私たちが意図しているのは、このアイデアのアーカイブの中で、一人一人が可能な限り、流動的で変化に富んだ体験ができるような構造をつくることでした。
ここはオンライン展覧会ではなく、予定された場所に作品が不在であることを感じながら、さまざまな記録を読み、見て、聴いてもらうための場所です。
まだ知らぬ思索の道(Paths of speculation)をたどるこの経験に、ぜひ参加してください。
※2021年2月14日までの限定公開予定でしたが、好評につき公開を延長します。