11月25日、SIAFプロジェクトルームにて、第6回目の編集会議を行いました。

 

今回は、ゲストに札幌市立大学の須之内元洋さんを迎え、“アーカイブ”の捉え方をもう一度整理しなおしてみる機会としました。

 

前半は、「アーカイブ」という言葉が2つに分類されるのでは、という問いから始まりました。

過去のものを取り扱っている公文書館と博物館の例を挙げるとすると、公文書館は、対象となるものがいつどこでつくられたものなのかといった情報をカテゴライズし、保管・整理する機能を持っています。一方で博物館では、対象のものを様々な指標から分析し、学芸員の視点で文脈が作られる機能があります。その上で展示がされているので、「アーカイブ」といっても素材そのものを指す場合もあるし、何かしらの人を介したものもまた「アーカイブ」といえるのではないでしょうか。 

それを踏まえて、これからの活動について参加者で意見を出し合いました。

素材をただ闇雲に探すよりも何かしらテーマがあるほうがよい、といった意見や、アーカイブとして成立するまでの情報量をつくっていくためには、長期計画が必要である、といった意見。誰に対して届けるのか、また、何かしらの記事なりを編集して公開する場合、内容がコアな方向に偏っていたりしないかのコントロールも気になると様々な意見が出ました。

 pic_hensyukaigi_2017_06_1

  後半では、須之内さんから、アーカイブについての捉え方についてお話しいただきました。アーカイブとは、実は概念として定まっておらずどんどん変化しているものであること。FacebookやLineなどのタイムライン上をただ流れていくタイプとは性格が異なり、蓄積・整理・共有が都度されていくものなので、無理に定義せず柔軟に考えてもらったほうがよいそうです。

 

前半での話し合いを受けて「アーカイブはこういうものだ」と決めて動くことは一旦置いておき、どんな活動にしていきたいかを先に考え、それに沿って自分たちの活動がより楽しく、活発になるような仕組みを作るのがよいかもしれません、とアドバイスをいただきました。 

その後は、アーカイブの構造や各事例での作業の進め方などをこれまでに須之内さんが関わったアーカイブの事例をご紹介いただきました。

 

=================================================== 

《次回の編修会議》

第7回 編修会議 –“伝える”を考える-

12月23日(土) 15:00-17:00 @SIAFプロジェクトルーム 

自分たちの持っている調査物や素材を検証し、どういったアーカイブの仕方が適当なのかを検討、具体的な作業のスケジュールを共有します。

 

プロフィール

須之内 元洋 【motohiro SUNOUCHI】

札幌市立大学 デザイン学部 教員

ソニー株式会社、サイボウズ・ラボ株式会社勤務を経て、デザインファーム assistant・札幌市立大学デザイン学部を拠点に活動。メディア環境学、情報科学分野の研究を行う。デジタルアーカイヴをはじめとしたデジタルメディアの設計・開発、メディア・アーツの実践を行う。