事務局からのひとり言
2019.10.03

赤平アートプロジェクト2019もあと2週間で終了です!

赤平市を舞台に開催されている、赤平アートプロジェクトってご存知ですか?
今回、事務局メンバーがこのプロジェクトをご紹介します。

赤平市は、札幌の北東100kmに位置し、かつて「石炭のまち」として栄えました。

1994年まで炭が続いていたこの町には、その産業を支えていた施設が残っており、町を支えた歴史の一部として公開されています。
この地を舞台に開催されているのが、赤平アートプロジェクトです。このプロジェクトは、週末のみの開催なので、開催日は残すところ、10/5、6と12、13、14の5日間となりました。

旧住友赤平炭鉱の立坑櫓

会場となっているのは、旧住友赤平炭鉱 坑口浴場と赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設。

坑口浴場というのは、炭鉱マンが作業を終えた後、集団で入っていた浴場施設で、その効率的なシステムと大きさを目の当たりにしながら、札幌市立大学教授の上遠野敏さんと札幌市立大学の学生が手がけた作品を見ることができます。

坑口浴場のインスタレーション 上遠野 敏《炭鉱街のランドスケープ》
制作協力: 植栄興業株式会社、三上 秀雄、 吉田 尚哉、 中野 智文、平尾 実唯、 宮古 朱里、 梅原 紳一郎、 前川 遥香

 

もう一つの会場は昨年オープンした赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設で、炭鉱にまつわる約200点の様々な資料が展示されています。そして、SIAF2017に関わった事務局メンバーとしては懐かしいあの逸品«住友赤平の炭鉱遺産:坑内模式図»にもここでは対面することが出来ます。

上遠野さんといえば、SIAF2017の企画メンバーとして、「札幌と北海道の三至宝 アートはこれを超えられるか!を手がけていただきました。この企画の中で、期間限定ではありましたが、赤平市の協力のもと住友赤平の炭鉱遺産:坑内模式図(縮尺1000分の1)が札幌市資料館で展示されました。この模式図には、石炭が掘られた全長200キロメートルの坑道が手作業で緻密に記録されています。

現在、この模式図はケースに入った状況で展示されています。見逃してしまっている方はこちらの施設でじっくりご覧ください。

ガイダンス施設に常設展示されている坑内模式図(右)

上遠野さんは、これまで15年間、赤平に限らず、北海道の各地に残されている炭鉱を巡る歴史を残す場所で、炭鉱の記憶アートプロジェクトを続けてきました。そして今回が11回目となり、フィナーレとなるということです。

上遠野さんと《極楽の六地蔵》 撮影:佐藤真奈美

アートプロジェクトと赤平の炭鉱遺産をセットで楽しめるのは残り5日間。

行ってみようと思った方には、1日2回実施されているガイダンスツアー(有料)への参加をお薦めします。ツアーは毎日10時からと13時30分からですので、時間をチェックして赤平へ足を運んで見てください。ツアーでは、旧住友赤平炭鉱立坑櫓等の建屋内部等を見学することが出来ます。立坑櫓の建屋内部を一般見学できるのは、道内唯一赤平だけなんです!!

写真に写っているのはガイドで、元炭鉱マンとしてこの施設で実際に働いていたレジェンド三上さん。三上さんのガイドに参加できたらラッキーです!

立坑のある建物内部に入ることが出来るガイダンスツアー

日に日に紅葉が美しくなるこの季節、このツアーと合わせて、アートプロジェクトを楽しみながら、特製のランチマップを参考に共に秋の赤平を存分に楽しんでみてください!

札幌市立大学大学院の「地域プロジェクト演習」で制作されたランチマップ

赤平アートプロジェクト2019(https://sora-coal-art.info/)

日時:2019年9月7日(土)ー10月14日(月)土・日・祝のみ開催 15日間

   10:00-16:00 (入場は15:30まで)

   入場無料

開催場所:旧住友赤平炭鉱坑口浴場・赤平市炭鉱遺産ガイダンス施設

○坑口浴場展示
上遠野敏(札幌市立大学教授)

札幌市立大学学生出品作家
佐々木のぞみ(4 年)・樋口涼佳子(3年)
萩原愛美(看護3年)・髙野篤丸(2 年)
田中健太郎(2 年)三上晴可(1 年)・渡邉梨子(1 年)

主催:赤平アートプロジェクト実行委員会 / 赤平コミュニティガイドクラブTANtan / 札幌市立大学上遠野研究室 ・NPO法人炭鉱の記憶推進事業団

PDFリンク https://sora-coal-art.info/file/2019/sca2019flyer.pdf

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