センシング・ストリームズ トークシリーズ #3
アーティストトーク「水脈都市としての札幌」
札幌駅前地下歩行空間(チ・カ・ホ)での特別展示「センシング・ストリームズ」は、札幌の豊かな地下水脈、人々や現代の情報環境に注目し、11組のアーティストが自然や都市におけるさまざまな情報の流れ(ストリームズ)を感知(センシング)し可視化したり、水脈の存在を想起させる作品で構成されています。
「センシング・ストリームズ」では、札幌の過去や現在にアートを通して新たに出会う場となります。それはまた古生物学、北方文化など、地球史・人類史的な側面から札幌の見えざる側面を発見していく契機ともなるでしょう。
「センシング・ストリームズ」についてより深く知っていただくためのトークシリーズを開催いたします。(画像:「札幌扇状地古河川図」(札幌市史掲載図を一部加筆))
-
センシング・ストリームズ トークシリーズ #3
- ■出演:
- 露口啓二(出展アーティスト)
在田一則(北海道自然保護協会会長/北海道大学総合博物館資料部研究員)
モデレーター:四方 幸子(SIAF2014アソシエイト・キュレーター) - ■日時:
- 2014年8月18日(月)18:00-19:00
- ■会場:
- 札幌駅前通地下歩行空間(チ・カ・ホ)北3条交差点広場
- ■参加費:
- 無料
アーティストトーク「水脈都市としての札幌」
札幌は、奥定山渓に発する豊平川が運んだ砂礫により形成された扇状地の上にある、豊かな水脈都市です。開拓前には水脈に沿って13カ所のメㇺ(アイヌ語で「湧き水」)があり、アイヌの人々が生活をしていました。明治以降の近代化を経て前世紀半ば頃に涸れてしまったメㇺですが、寄り添い存在していた3エリア(現在の知事公館、植物園、偕楽園跡周辺)には名残が現在も見られます。本展そして本トーク会場である札幌駅地下歩行空間(チ・カ・ホ)は、メㇺのあったエリアに近接しています。このトークでは、これまで水脈をテーマにした作品を発表し、新作《Map of Water SAPPORO/FUKUSHIMA》を展示する露口啓二氏(札幌在)に制作の背景をうかがうとともに、札幌の古地形を研究されている在田一則氏と札幌の水脈について掘り下げていただきます。
在田 一則(ありた・かずのり)プロフィール
1941年札幌に生まれ、円山や藻岩山の麓で育つ。小学校の頃発寒川で泳ぎを覚える。大学では山系のクラブで山や沢に親しみ、地質学を学び、日高山脈やヒマラヤの成り立ちを調査研究。ネパールでの調査では人々の生活と水(河川)とのありようを実感し、現在は北海道自然保護協会において、特に河川・渓流問題に興味を持つ。北大総合博物館での「地質の日」(5月10日)企画展示では豊平川扇状地関連の展示を行なっている。
「センシング・ストリームズ トークシリーズ」
#1 アーティストトーク「<島めぐり>をめぐって」
8月4日(月)18:00-19:00
出演者:進藤冬華(出展アーティスト)、篠原智花(音楽家、民族音楽研究者)
#2 レクチャー「札幌の時空の流れを掘り起こす」
8月11日(月)18:00-19:00
出演者:古沢 仁(札幌市博物館活動センタ― 学芸員)
#3 アーティストトーク「水脈都市としての札幌」
8月18日(月)18:00-19:00
出演者:露口啓二(出展アーティスト)、在田一則(北海道自然保護協会会長/北海道大学総合博物館資料部研究員)
#4 クロストーク「さっぽろメディアスケープ:つながる都市」
8月25日(月)18:00-19:00
出演者:石田勝也(札幌市立大学講師)、小町谷圭(札幌大谷大学講師)、船戸大輔(プログラマー)