SIAF2014

関連プログラム

札幌国際芸術祭2014企画展示「都市と自然」関連トーク
「都市と自然」の背後にある「近代」とは?

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SIAF2014特別展示「都市と自然」の会場のひとつ、北海道立近代美術館で作品を展示している岡部昌生畠山直哉はともに、ある土地とその場に固有な記憶を長年のテーマにしています。都市と自然の関係を拮抗するものとして捉え、人間が都市を切り拓いてきたのが近代でした。その人間中心主義的な考えがさまざまな局面でほころびを呈している現代において、近代化の痕跡を岡部はフロッタージュによって擦り取り、畠山は写真で捉えてきました。両作家と親交が深く、トークの聞き手役を務める港千尋もまた、文明批評的な立場から、幅広い視野で近代を考察している人物です。
札幌は、明治以降の近代化の過程で作られた都市のひとつです。このトークは、国内外のそうした都市の発展、衰退、再生や自然回帰のありさまを見つめてきた三名を招き、これからの私たちの生き方を模索するため、いま一度「都市と自然」展の背後にある北海道と日本の近代を掘り下げる機会となります。

札幌国際芸術祭2014企画展示「都市と自然」関連トーク
「都市と自然」の背後にある「近代」とは?

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■日 時:
2014年9月6日(土)14:00-16:00
■会 場:
北海道立近代美術館 講堂
(中央区北1条西17丁目)
参加アーティスト:
岡部昌生(おかべまさお)
畠山直哉(はたけやまなおや)
■聞き手:
港千尋(みなとちひろ)
(写真家、著述家、多摩美術大学情報デザイン学科教授)
■司 会:
飯田志保子(いいだしほこ)
(SIAF2014 アソシエイト・キュレーター)
■定 員:
230名程度
■料 金:
入場無料・申込不要(当日先着順)
■主 催:
創造都市さっぽろ・国際芸術祭実行委員会
■お問合せ:
札幌市コールセンター(年中無休・受付8:00-21:00)
TEL: 011-222-4894
E-mail: info4894@city.sapporo.jp
■会場へのアクセス:
北海道立近代美術館 
〒060-0001札幌市中央区北1条西17丁目
○開館時間:9:30-17:00(最終入場16:30)、金曜日は19:30まで(最終入場19:00)※8/29、9/5は除く
○アクセス:市営地下鉄東西線「西18丁目駅」4番出口より徒歩5分/中央バス・JRバス「道立近代美術館」下車徒歩1分
WEB: http://www.aurora-net.or.jp/art/dokinbi/

■ゲストプロフィール

岡部昌生(おかべまさお)
okabe_portrait1942年根室市生まれ。都市に内在する不可視の記憶や歴史の痕跡を写し取るため、1977年よりフロッタージュ(擦り出し)という手法を用いて表現を始める。1980年代後半より広島の原爆の痕跡を作品化するプロジェクトを開始し、港千尋との協同により2007年の第52回ヴェネチア・ビエンナーレにおいて結実化。その直接的かつ身体的な実践に対して世界的な評価を受けた後、現在も継続的に広島や福島といった都市に関わり続けている。人々とのコラボレーションやワークショップも積極的に実施するほか、国内外の各都市で制作・展覧会活動を展開している。(Photo: Nanda Lanfranco)

畠山直哉(はたけやまなおや)
hatakeyama_portrait1958年陸前高田市生まれ。日本を代表する写真家の一人。各地の鉱山や炭鉱、採掘現場の爆破の瞬間などをとらえた写真群、また都市部の建築群や解体現場、地下水路を撮影したシリーズなどを発表してきた。被写体を徹頭徹尾客体化したまなざしと、強い意志を感じさせるその写真は、見るものの心を強く惹きつける。1997年に第22回木村伊兵衛賞、2012年に芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。最新の個展「Natural Stories」(東京都写真美術館、2011)では、東日本大震災で大きな被害を受けた故郷・陸前高田の風景を含む、初期から現在に至るまでの作品を展覧した。(Photo: Marc Feustel)

港千尋(みなとちひろ)
Minato_portrait1960年藤沢市生まれ。写真家、多摩美術大学教授。イメージの発生と記憶の関係をテーマに、広範な活動を続けている。主著『記憶』(講談社、1996)でサントリー学芸賞、展覧会「市民の色」(2000)で伊奈信男賞を受賞。2007年には、第52回ヴェネチア・ビエンナーレ日本館のコミッショナーを務め、岡部昌生とともに「わたしたちの過去に、未来はあるのか」を企画した。最近の展覧会に「AABB 報民」(絶対空間、台南、2014) 、「風景考inモンゴル」(Red Gel Gallery、ウランバートル、2013)など。近著に『芸術回帰論』(平凡社、2013)、『ヴォイドへの旅』(青土社、2013)がある。あいちトリエンナーレ2016芸術監督。

■関連情報
〈はま・なか・あいづ文化連携プロジェクト〉
岡部昌生フロッタージュプロジェクト2014

○札幌ラウンドテーブル「札幌で語る〈近代〉」
2014年9月13日(土)13:30-16:30 
札幌市資料館(札幌市中央区)
参加無料・申込不要(定員80名)
ゲスト:港千尋、管啓次郎(詩人、比較文学者)、岡部昌生、佐藤友哉(札幌芸術の森美術館長)

○奔別トークセッション「北海道・福島/炭鉱・アート」
2014年9月14日(日)13:00-16:00 
旧住友奔別炭鉱選炭施設内石炭積み出しホッパー(三笠市奔別町)
参加無料・申込不要
ゲスト:岡部昌生、渡邊晃一(美術家、福島大学教授)、管啓次郎、港千尋、吉岡宏高(NPO法人炭鉱の記憶推進事業団理事長)
web:http://sora-coal-art.info/

○主催:はま・なか・あいづ文化連携プロジェクト実行委員会
お問合先:事業内容について(はま・なか・あいづ文化連携プロジェクト実行委員会事務局FAX:0242-28-5986)、会場等について(札幌で語る〈近代〉実行委員会・小室TEL/FAX:011-622-5788)