SIAF2014

アーティスト・作品

エキシビション プロジェクト パフォーマンス/ライブ

エキシビション

スーザン・フィリップス

音がいかにして空間や建物を定義するかという彫刻的な観点から音を用いる、スコットランド出身のアーティスト。ミュンンスター彫刻プロジェクト07(2007)、サンパウロ・ビエンナーレ(2010)、ドクメンタ(13)(カッセル、2012)など多くの国際展に参加。2010年ターナー賞受賞。2014年大英帝国勲章受勲。
彫刻を学んだ後、アーティスト自身の歌唱による民謡やポップス、革命歌をホーンスピーカーで流す作品や、ラジオのインターバル・シグナルをビブラフォンによって再現し、美術館から町の片隅にある天文台に向かって流す作品などを発表。音による多様な実践を行っている。昨年から今年にかけて、ドイツで戦禍を被ったホルンを探し集め、奏者に出してもらった音をトーンごとに録音し、《ザ・ミッシング・ストリング》という作品を発表した。音にならない音によって奏者の身体性を聴くと同時に、不在、喪失感、楽器の背景に横たわる歴史を想起させる。また、今年ベルリンで開催された大規模な個展では、作曲家ハンス・アイスラーと密接に関係した映画と楽曲、その歴史的背景を、音と楽譜とFBIファイルで織り成した最新作が高く評価された。
本芸術祭では札幌市の鳥カッコウにちなんで、《カッコウの巣》(2011)を国内で初めて展示。中世イングランドのカノン「夏は来たりぬ(Sumer Is Icumen In)」(1250年頃)を歌うフィリップスの声が、芸術の森の野外美術館内にある樹木に囲まれた《北斗まんだら》の空間で夏の到来を告げる。

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Susan Philipsz
photo:Nick Ash

 

〈参考作品〉 《カッコウの巣》2011 Photo:Nick Ash
〈参考作品〉
《カッコウの巣》2011
PHOTO:Nick Ash

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