SIAF2014

アーティスト・作品

エキシビション プロジェクト パフォーマンス/ライブ

エキシビション

平川 祐樹

平川は、時計では測ることのできない、ある場所やものに固有の時間の流れを、映像や写真、またそれらを組み合わせたインスタレーションによって表現する。燃える蝋燭、凍った葉などを一点からとらえたモノクロの映像では、静的で硬質な画面の中で、時間の痕跡がまるで純化した結晶のように切り取られる。最近では、展示を行う土地についての調査とフィールドワークに基づいて制作を行うことも多い。現地で入手した素材をモチーフにしたインスタレーションは、より具体的に場や事物の記憶を呼び覚まし、鑑賞者はある物語を辿るかのように、それらの、あるいは自らの時間と向かい合う。
2011年以降ドイツに活動の拠点を移し、精力的に作品の制作・発表を行っている。最近の主な個展に「眠りにつくまで」(みのかも文化の森、岐阜、2013)、「SILENCE OF NATURE/NATRUE OF SILENCE」(アカデミー・シュロス・ソリチュード、シュトゥットガルト、2013)、グループ展にあいちトリエンナーレ2013、「Stranger」(国立台湾美術館、台中、2013)などがある。
SIAF2014では、札幌芸術の森美術館で新作の映像インスタレーションを発表予定。昨年平川は札幌を訪れ、真駒内公園で切り株の調査と撮影を行った。かつてそこにあったであろう木の幹と、それが消失したことによって現れた空の穴。その痕跡が複数展示されることで、展示室に「消失した森」が出現する。手つかずの自然である原生林と、都市化によって生まれた公園という人工の自然の対比を背景に、都市と自然の相互関係ならびに札幌開拓の歴史を浮き彫りにする。

http://www.youkihirakawa.jp/

Hirakawa_300

〈参考作品〉
《Vanished Tree》2012
ヴェルクシャウ・シュピネライ(ライプチヒ、ドイツ)での展示風景
© Youki Hirakawa

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