SIAF2014

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エキシビション

宮永 愛子

miyanaga

宮永愛子<そらみみみそら(mine・札幌)>2014
Photo:Keizo Kioku

靴、時計、玩具、鍵といった日用品をナフタリンでかたどりアクリルケースにおさめた作品や、海や川の水から抽出した塩を結晶化したインスタレーションなど、時間とともに変化する作品で知られる。たとえばナフタリンは常温で昇華し、徐々にケース内で結晶化するが、かたちは消失してもその構成要素と質量を保ったまま変化を続けている。そうした宮永の作品は、美しい儚さを宿すと同時に、そこに封じ込められた時間がまとう気配を描き出し、見る者の記憶に深く働きかける。近年の宮永の仕事は、見えないところで繋がり常に変わりゆく世界のあり方を見つめながら、不均衡さのなかにある調和を顕在化させる試みへと、さらなる広がりを見せている。
主な個展に「house」(ミヅマアートギャラリー、東京、2013)、「宮永愛子:なかそら−空中空−」(国立国際美術館、大阪、2012)、グループ展に十和田奥入瀬芸術祭(2013)、あいちトリエンナーレ2010など。日産アートアワード2013グランプリ、第22回五島記念文化賞・美術新人賞(2011)受賞。
今回宮永は、札幌の重要な水脈、豊平川上流にある地下深部から湧出する水の存在に着想を得て、陶器によるサウンド・インスタレーション《そらみみみそら》の新作を制作する。いつ聞こえるともしれない微細な貫入(かんにゅう)の音に耳を澄ますことで、古くから札幌を潤してきた水の由来と都市化の歴史、そして過去から現在への時間の流れが層を織り成す作品となる。

http://www.aiko-m.com/

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