エキシビション
三原 聡一郎
世界へ開かれた芸術実践を行うため、「いま、ここ」を問いかけながら、多様なメディアテクノロジーを用いたシステムを作品として提示している。 2011年より、この社会を成立させてきた近代以降の枠組みを超える試みとして「空白のプロジェクト」を展開中。現在、バイオテクノロジー考察のため、オーストラリアのパースにあるバイオアートラボ「SymbioticA」に滞在中。そのほか、触覚研究にアーティストとして携わり、「テクタイル」という普及活動プロジェクトにも参加中。近年の主な個展に 「the world filled with blanks」(クンストラウム・クロイツベルク・ベタニエン、ベルリン、2013)、 「空白之界」(關渡美術館、台北、2013)、グループ展に「SOUNDART―sound is a medium of art」(ZKM、カールスルーエ、2012-2013)、「OPEN SPACE 2012」(NTTインターコミュニケーションセンター[ICC]、東京、2012)、「Simple Interaction―soundart from japan」(現代美術館、ロスキレ、2011)、「ISEARUHR2010」(ドルトムント・クンストフェライン、2010)など。
本展では、札幌芸術の森敷地内に移設された有島武郎旧邸の2階に《 鈴》(2013)を展示。ガラスドームに内蔵された放射線感知回路が、人間が本来知覚できない自然及び人工の放射線を感知したときに、ドームに包まれたガラスのベル(風鈴)が鳴る作品。風鈴は古来、邪気を払うために吊るされたのが起源という。《 鈴》はその微細な音によって、自然と科学の不確定性と、知覚できない存在を顕在化させる。
http://mhrs.jp/
《 鈴》2013
Courtesy of the Artist