SIAF2014

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エキシビション

トマス・サラセーノ

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トマス・サラセーノ<ISOHDFS 27/K>2014
Photo:Keizo Kioku

蜘蛛の巣、泡、雲など有機的なイメージを参照しながら、ミクロの生態系からマクロの宇宙までを視野に入れ、旺盛な探究心で実践的かつ詩的な作品を制作する作家。サンパウロ・ビエンナーレ(2006)、第53回ヴェネチア・ビエンナーレ(2009)など主要な国際展での発表のほか、世界各地で屋内外を使った大規模なインスタレーションで注目を集める。
代表作「クラウド・シティ」のシリーズは、雲のように空中に浮かぶモジュール構造の居住空間から成る空中都市の創造を目指す。幼い頃から移動の多い生活を送ってきたサラセーノは、移動可能で境界線のない住環境に高い関心を抱く。それが宇宙空間での居住を可能にするテクノロジーへの挑戦と見事に結びつき、異なる背景をもつ人々の共存を描く近未来的な展望を示す作品へと昇華してきた。
SIAF2014では、この「クラウド・シティ」のモジュールと、種類の異なる複数の蜘蛛の巣でできた作品を展示する。後者は、立体的な蜘蛛の巣の形が、フィラメント(繊維)状に集まって形成された宇宙の幾何学的なパターンと相似しているという研究から着想を得たプロジェクトの一環である。自然界では見ることのないハイブリッドな蜘蛛の巣を創り出すことで、宇宙生成のメタファーを可視化しながら、同時に社会生活における協力、共存、コミュニケーション、ネットワークなどをめぐる様々な問題を私たちに投げかける。

http://www.tomassaraceno.com/

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