SIAF2014

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エキシビション

イアン・ウィルソン(ヨコハマトリエンナーレ2014)

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イアン・ウィルソン(1940年、南アフリカ生まれ)は、コンセプチュアル・アートを手がける神話的作家のひとり。1968年、ローレンス・ウィナー、ジョセフ・コスース、ロバート・バリー、アート・アンド・ランゲージといったアーティストたちとならび、目に見える抽象を、言葉のように目に見えない抽象に置き換えるというアイデアに基づき、芸術の非物質化を突き詰めた。すなわち、何かをかたちづくる代わりに口を開き、言葉によるコミュニケーションを「もの」とみなすことで、特定の場所に固定されていた芸術を解放したのである。そこで、知について対話する《ディスカッション》という試みを、美術館やギャラリー、欧米の個人コレクターの家で幾度となく行ってきた。ソクラテス式問答法により、知の可能性について問いかける《ディスカッション》。言葉のパラドクスを巧みに用いて、作品そのものは結論を避ける一方、参加者は質問に答え、議論を交わし、コメントを差し挟むといった日常のプロセスを通じて自分自身の意見を述べつつ、ウィルソンに導かれて、真実とは何か、人間の有り様とは何かに思いを巡らせるようになる。アーティストの強い希望により、《ディスカッション》が録音、公表されることはないが、作家の手書きまたはタイプで実施日や場所を記した証明書は、個人や機関によって入手されている。

(Jan Motウェブサイトhttp://www.janmot.com/ian_wilson/index.phpに掲載の「Interview lan Wilson by Oscar van den Boogaard」、『newspaper』 32号、2002年5月6日より引用)

*本作はヨコハマトリエンナーレ2014との相互協力企画です。

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