SIAF2014

アーティスト・作品

エキシビション プロジェクト パフォーマンス/ライブ

エキシビション

アンゼルム・キーファー

現代のヨーロッパを代表する作家の一人。大学で法律を学んだのち美術に転じ、ヨーゼフ・ボイスらに師事した。1969年、ヨーロッパ各地でナチスの敬礼のポーズを取る自分自身を撮影した一連の写真「占領」を発表、物議を醸した。1980年代以降は、鉛、砂、向日葵、藁、写真、本など多様な素材を用いた絵画や彫刻、インスタレーションなどの大作を数多く発表。1984年にデュッセルドルフ、パリ、イスラエルで個展、好評を博す。1999年高松宮殿下記念世界文化賞・絵画部門受賞。2005-2007年サンフランシスコ近代美術館ほか北米巡回の回顧展開催。
キーファーの作品は、戦後ドイツが直視しなければならない負の歴史を呼び覚ましつつ、ドイツ固有の歴史を超えて現代人に近代史の内省を促し、我々の心を揺さぶる。一方で作品の多くには、神話や旧約聖書、ユダヤの神秘思想であるカバラなどにちなんだ題名がつけられ、現実の歴史と相まって重層的な解釈を導く。
SIAF2014では、キーファーの作品の中で「原初の物質」として象徴的に用いられる鉛を主要な素材とし、戦闘機の形をした《メランコリア》と様々な歴史と記憶を喚起させる《ジークフリートのブリュンヒルデへの困難な道》を札幌で初めて紹介する。キーファーの壮大なスケールの作品は見る者を圧倒し、普遍的な人間の本質についての再考を迫る。

Kiefer_Melancholia_300

《メランコリア》1989
福岡市美術館での展示風景
福岡市美術館蔵
Photo: 山崎信一

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